「あら、こし――」

「ごめんお姉ちゃん、急いでるの。おやすみ」

ばったり会い、声をかけようとしたところで、まるで逃げるように走り去るこいし。

ここ数日、そんな出来事が続いていて。

「……嫌われてしまったのかしら」

ここ数日一切考えないようにしてきたこと。
それを今、いい加減不安に耐えきれずに言葉に出してしまう。

そして、言葉にしてしまうとその不安はどんどんと止まらなくなってしまって。

こいしに避けられている気がして悩み、
その理由をさとりは探し求めようとする。
その理由とは、なんなのか。
そして、二人の仲はどうなるのか。
『不安の種』
著:鬼灯ナシカ
表紙絵:風鳴鴉(碧礫亭)
A5サイズ/44P
2011/12/30(コミックマーケット81)
ニ−45a「Sixth Sense」様にて委託頒布
頒布価格500円

「……どうしよう」




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